のほほんとした雰囲気が印象的なゆるくてかわいい動物『コアラ』
のんびり屋さんで早く動くのは苦手そうなイメージがあるコアラですが、実は本気を出せば意外と早く走れるということをみなさんはご存知でしたか?
「あの雰囲気で本当に早く走れるのか?」と疑問に思ってしまいそうな見た目ですが、コアラが全力で走ると実はかなりのスピードが出るそうです。
あの見た目からしてにわかには信じがたい事実ですよね。
という訳で今回は本当にコアラが速く走れるのか、そしてなぜ普段は速く走らないのか理由について調べていきたいと思います。
コアラの全力疾走は時速○○km!

論より証拠ということで早速コアラが走っている様子をご覧ください。
バギーのスピードに追い付いているということはなかなかの速さで走ってますよね!(なんで追いかけているのかは謎ですが…)
動画を見る限りバギーが時速20~30kmぐらいの速度で走っているように見えるので、恐らく時速20kmは出ているんじゃないかと思います。
チーターやライオンのような凄まじい速さはありませんが、普段とのギャップを考えるとじゅうぶん速く感じますよね。
ちなみに時速20kmを人間で例えるなら…
・一般的な中学生が100Mを全力疾走した時の速度
・一流マラソンランナーが42.195kmを走る時の速度
どんな時に早く走る?
天敵のいない木の上でのんびりと生活をするコアラ。
早く走る能力は特に必要なさそうな感じに思えますが、コアラはエサ場を変える時や繁殖期を迎えると木から下りる事があります。
この時に何もなければのんびり移動していても特に問題がないのですが、地上にはコアラの天敵である犬やキツネ、また人間が運転する車などの危険が潜んでいます。
そのため急に襲ってくる様々な危険を回避するためにも、いざという時は早く走って自分の身を守る必要があるという訳なんですね。
動き過ぎると病気にかかってしまう

機敏に動くことが出来るコアラですが、普段から活発に動けないのには理由があります。
実はコアラが主食としているユーカリには栄養素が少ししか含まれておらず消化も悪いので全てのユーカリを消化するには無駄なエネルギーを使わないように、寝ながらゆっくりと消化をする必要があります。
そのため1日で食事出来るユーカリの量も限られており、十分な栄養を摂取することが出来ません。
そんな状況の中で活発に動いてしまうとせっかく摂取した栄養素を消耗し過ぎてしまいエネルギー不足に陥ってしまうことがあるのです。
エネルギーを消耗し過ぎると最終的には『消耗病』というコアラ特有の病気で命を落としてしまうという結果を迎えることだってあります。
人間からすれば全力疾走なんて一時的な疲れですが、コアラからすると全力疾走は命を削るかもしれない危険な行為になってしまうという訳なんですね。
コアラの一日の活動は…
・睡眠に費やす時間が18~20時間
・食事や毛づくろいなど活発に動く時間は一日のわずか4時間程度
まとめ

それでは最後にまとめると、
・本気を出せば時速20km近くの速さで走ることが出来る
・速く走るのは自分の身に危険を感じた時だけ
・身体を動かし過ぎると消耗病という病気にかかってしまう
という結果になりました。
機敏に動ける事にはビックリしましたが、のんびり動く理由が病気にかかってしまうからという事の方がちょっと驚きでしたね。
たくさん食べることも出来なければたくさん動くこともできない…他の動物が食べないユーカリを食糧にするため身体を進化させてきたコアラですが、その代償はなかなか大きかったみたいですね。