時代の大きな区切りとなる『昭和と平成』
平成生まれと昭和生まれが持つ世代間のギャップに頭を抱える人も多いのではないでしょうか。
昭和生まれの考え方を固苦しく感じる人もいれば、平成生まれのビックリする行動に呆れてしまう人もいることだと思います。
今回はそんな考え方の違いに悩みを抱える平成生まれの若者たちが『共通の悩み!ホンマでっか人生相談!』である事を相談しに来たそうです。
平成生まれの彼らが抱える切実な悩み、それは『昭和生まれの人との上手な付き合い方を知りたい』という事。
確かに社会で生きていく上でルールやマナー、礼儀、上下関係などは避けて通れない事ですよね。
息苦しさを感じる人も少なくないと思います。
特に若い世代の人は多いかもしれませんね。
そんな平成生まれが抱える悩みを各科学の先生達が詳しく説明していたのでその様子をまとめてみたいと思います。
ルールや礼儀・上下関係に厳しすぎる

平成世代の主張
・加藤諒(26歳)
さんまさんやマツコさんのようにフェアな言葉遣いで話してくださる方はいいけど、先輩風を吹かせるような人が苦手。
小杉さんとか先輩風を全く感じないからすごくいいです。
・須賀健太(21歳)
仕事中だったら挨拶とか上下関係が厳しいのは分かります。
僕も気をつけてやっているつもりです。
でもお酒の席で先輩のグラスが空いたりした時に、ルールとかを教わってもいないのに睨まれたりする事があります。
・三戸なつめ(26歳)
エレベーターの譲り合いがうっとうしく感じます。
「どうぞどうぞ」と言い合うのではなく、操作盤の近くの人が最後に出る事以外は出口に近い人から順番にどんどん出ていったらいいのにって思います。
上座下座という考えも気にした事がありません。
無くていいと思うし、入った人から順番に座ったらいいと思います。
・高畑裕太(22歳)
俺は先輩にビールを注いだり、エレベーターで先輩を優先するのは好きです。
でも、実際ビールを注ぐ時とかに「いいよいいよ!気を遣わないで!」と言うのに、いざ注がなかったりすると無言であからさまに怒っていたりする事があります。
正直、気遣いのバランスがよくわからないです。
各科学での主張

■心理学:植木理恵先生
ルールや礼儀は便利なモノです。
例えば実力が無い人でもルールや礼儀を守っていれば、それだけで評価が自然と上がります。
つまり、ルールや礼儀は力を持たない人の隠れ蓑なんです。
■脳科学:澤口俊之先生
上の世代の方たちと上手く付き合うにはどうしたらいいかという悩みについては「自分で考える」という言葉に尽きます。
なんでこういったルールがあるのかというと、それは社会に適応する為にある訳です。
20代前半というのは脳が社会に適応する為の勉強期間。
社会批判などを学ぶ大事な時期です。
むしろ怒られたりするのは逆に恵まれているのです。
ルールや礼儀を指摘された時に自分で考えて学ぶ事がとても重要なのです。
ちなみにネガティブな感情を持つ方が学習能力が高まる場合もあります。
もちろんその逆もあります。
脳には人それぞれ個性があるので、年配者はその若者の個性を見極めて指導するという必要性もあるのです。
言い方が回りくどい

平成世代の主張
・加藤諒(26歳)
大学の授業でフィルムの編集をしていたのですが、喋ると集中出来るタイプなのでずっと喋っていたんです。
しかしそれを見た先生が激怒して、「お前出てけ!」と言われてしまったんです。
なので仕方なく出て行ったのですが、次の授業の時間に先生がやってきて「なんで本当に出ていった?」言ってきたんです。
「出てけ」って言われたから出て行ったのに何がいけないんだろうって思ってしまいます。
・三戸なつめ(26歳)
私も加藤くんと同じように、授業中に「出てけ!」と言われたので出ていったら「誠意が見えない」と言われてしまいました。
各科学の主張

■脳科学:澤口俊之先生
いつの時代の大人も「近頃の若者は・・・」と言っています。ずっと昔からこのサイクルは繰り返されています。
しかしこれは非常に重要なサイクルで、新しい考えを持つ人が現れるという事はとても大事なことなのです。
こういった新しい考えを持つ人が現れないと社会はいずれ停滞してしまいます。
今回相談に来た平成生まれの方々のように、自分の考えをきちんと貫き、そして主張できるのは自分の考えに自信・覚悟をしっかりと持っているという証拠。
「それは違う!」とはっきり主張できる人が現れてくるからこそ時代は変わってくるのです。
■生物学:池田清彦先生
科学技術や道具などは日々進歩しています。
しかし、人間の頭の大きさっていうのは昔も今もそこまで変わらないので、人の考え方というのは基本的にあまり変わっていません。
つまり、いつの時代においてもその時代の考えに合わない考えを持つ人は必ずいたのです。
要はその時代の考えに自分の考えがフィットするかどうかになります。
納得いかなければ自分の考えに合わせるよう時代を変えていこうと考えなければいけません。
そういう意味で澤口先生の言う通り、時代を大きく変える為に自分の考えを信じて貫くという事は非常に大事なことだと思います。
■心理学:植木理恵先生
基本的に昭和世代などの大人たちは、平成世代の人に対してジェラシーを感じています。
心理学的な『若さ』の定義というのは『自分の事だけに夢中になる』というのが若さなんです。
つまり、自分がどうしたいかっていうので頭が一杯になる事を指します。
しかし、それがだんだんと周囲や社会に目を向け空気を読み始めるようになります。これが心理学的に大人になる(老いる)という事です。
つまり昭和世代の人からすると、自分の事だけを考えられる若者のことがうらやましく思えてしまうのです。
だから口厳しく指摘してくる人も多いと思います。
ですが、1つ言えるのは『耳障りな事を言う大人は信用ができる人』です。
大人もわざわざそんな口うるさい事は言いたくありませんし、コストを払うような事はしたくありません。
なので耳障りな事を聞くのは実は良い事ではあるのです。
■伝統文化学:岩下尚史先生
多くの人達は一つの組織の中で生きていかなければいけません。
その為、若者世代の考えの世の中になるまでは年配者と上手に付き合う必要がやはりどうしても出てきます。
自分と考えが合わない面倒くさい大人と上手に付き合うのはやはり辛い事だと思います。
しかし、新渡戸稲造の有名な言葉でもあるのですが、面倒くさい大人でもどこか一つ良い所を探して尊敬してみる事が大事です。
仁徳が無ければ、才能がある。
才能が無ければ、学問がある。
学問が無ければ情が深いはず。
やはり面倒くさい大人とはいえ、自分よりも1日でも2日でも早く生まれているので何かしらの知恵は持っているものなのです。
■脳科学:澤口俊之先生
尊敬できる人を1人でもいいから見つけて、その人について行き背中を見て学んでいくと良いです。
例えばノーベル賞受賞者はノーベル賞受賞者の弟子が多いというデータがあるのですが、これがまさにそれです。
受賞したその人の行動・考え方を間近で見ているから、その弟子も受賞する事が出来たのです。
■環境学:武田邦彦先生
先ほど澤口先生が尊敬出来る先輩を1人作った方が良いと仰いましたが、私は絶対に先輩には考えを合わせない方が良いと考えます。
要は過去を学んではいけないという事です。
時代は新しくなり進歩します。
必ず新しい世代の考えは古い世代の考え方から変わっていきます。
前の考え方は古く、今の考え方は新しい、だから社会は良くなっていくのです。
つまり昔の人のいう事を聞くという行為は社会の進歩を遅らせる事になってしまうのです。
だから私の考えと若い人たちの考えが違う方が私は嬉しく思えます。
だって新しい社会が出来るのですから。
まとめ
昭和生まれと平成生まれの間で考え方の食い違いが起きるのは当たり前の事だったという訳ですね。
こうやって新しい考えが生まれて、それが古くなってまた新しい意見が生まれる。
そうやって人間社会は進化していったとは…なかなか深イイ話でした!
武田先生が言うようにこれから先の社会を若い世代の人たちがどうやって作っていくのか、少し楽しみに思える気がします!
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