2018年9月19日放送の今回は『寿命100歳時代をどう生きるか』をテーマに各分野の先生たちが様々な知識を披露してくれました。
・持ち家を担保にした高齢者向けローンが登場している
・周りから尊敬されると認知症の症状が軽くなる
・歩くスピードが速い人は健康寿命が長い
など、今回も「ホンマでっか!?」な情報が盛りだくさん!
という訳で今回は音に関する様々な知識をまとめていきたいと思います。
5世代が一緒に暮らせる4世帯住宅が登場した

▼マーケティング評論家:牛窪 恵先生の見解
日本の長寿化に伴い、住宅設備機器の大手企業:LIXILが人生100歳時代の未来住宅『五世代』を発表しました。
・自分(85歳世代)
・子ども(65歳世代)
・孫(45歳世代)
・ひ孫(25歳世代)
・玄孫
の5世代が一緒に住める4世帯住宅で、健康寿命を延ばすための様々な工夫が施されています。
人生100歳時代の未来住宅『五世代』の詳細が気になる方は下の『開く』をどうぞ
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~スマートフォンでつながる暮らし~「IoTで進化する家」
①IoTホームLink 「Life Assist」
住まいを構成する様々な建材や家電など、生活のあらゆるものをつなげ、毎日をもっと便利にするリンクシステムです。
センサー感知やスマートスピーカー等への入力により、建材や設備、機器等を連動させることができるアシストルール機能を搭載しています。1つの入力動作で同時に複数の操作ができるようになります。
また、曜日指定や時間指定など、ご自身のライフスタイルにあわせて自在にカスタマイズできます。
さらに、スマートフォンアプリを使うことで、シャッターや玄関ドアなどの建材や、家電機器の状態確認・遠隔操作ができます。
外出先からでも鍵の閉め忘れの確認や施錠、家電機器のオン/オフなどを操作することができ安心です。
家のエネルギー状況も、部屋ごと、電気機器ごとに使用状況を確認でき、設定値を超えるとメールで通知してくれるため、効率よく節約できます。②Mirror Concierge
新しいデジタルコミュニケーションツール「Mirror Concierge」をコネクティング・フロアと洗面室に設置しています。
画面に現れるコンシェルジュに話しかけると生活情報や節電に関するアドバイスなどをしてくれます。
洗面室のコンシェルジュは、鏡に顔を映すだけで心拍数を測定できます。
将来的には体温、血圧、体重など、測定項目を増やし、総合的な健康管理が行えるようになる予定です。~東京大学大学院・深代 千之教授 監修~「からだを鍛える家」
①子どもの運動プログラム
運動能力を向上させるには、無理なく長く続けること、複数人で楽しむことがポイントです。
『~人生100歳時代の未来住宅~五世代』には、『足が速くなる』『まっすぐ速く投げる』『上手に打つ』ことを目的にした子ども向けの運動プログラム15種類を取り入れています。
これらのプログラムは、家族と一緒に日常生活の中で楽しみながら行えます。②大人の運動プログラム
高齢者にとって、人生100歳時代を元気に過ごすために重要な動作は、足腰の衰えを防止する「立ち上がる」動作です。
『~人生100歳時代の未来住宅~五世代』では、あえて段差を設けて生活の中で昇り降りする機会を作ることで足腰を鍛えます。
また、股関節の運動ができる手すりや、ぶら下がり運動ができる雲梯により、健康維持につながる簡単な運動が行えます。③空気・湿度環境
健康維持をサポートする室内環境を作るため、建物内の空気と湿度を管理する様々な工夫を取り入れています。
【CO2コントローラー】
室内のCO2濃度を測定・表示。濃度が上昇すると自動で換気を行う。
【抗アレルゲンタイル】
花粉やダニなどのアレルゲン物質を抑制するタイルを玄関に採用。
【抗アレルゲンフロア】
光触媒により有機化合物やウィルスなどを分解・除去するフロア。
【調湿空調システム】
室内湿度を自動調整する空調システム。風を感じない心地よい空気環
境を作る。
【調湿石膏ボード】
湿度変化によって増減する相対湿度を安定化してくれる石膏ボード。
【調湿壁紙】
卵の殻から作った、調湿・消臭機能のある壁紙。~命や財産を大切にする暮らし~「未来に受け継ぐ家」
①耐震+制震システム
最高等級の耐震等級3相当の耐震性能に加え、地震エネルギーに対する吸収性能が高い「粘弾性体」で家全体を丸ごと包み込むことにより建物全体でダンパーの役割を果たします。
繰り返しの地震にも高い効果を発揮する制震システムです。②災害時への対応
再生可能エネルギーとなる太陽光発電、蓄電池を備えた、電気代ゼロを目指す建物です。停電や災害などでライフラインが途絶えた際には、太陽光発電・蓄電池で、照明やテレビ、冷蔵庫など、生活に必要な最低限の電力の確保ができます。
また、災害時に強いLPガスが設置されているため炊き出しが可能となり、地域の避難所として貢献できます。③電気代ゼロへ
通常時には、多世帯が同居することでエネルギー・資源のムダ使いを減らすことができます。光熱費の大幅な節約ができ、経済的なメリットも生まれます。
当社の試算では、年間光熱費は、4世帯が別居した場合と比較し、およそ半減させる結果となっています。引用:LIXIL住宅研究所
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持ち家を担保にした高齢者向けローンが登場している

▼法律評論家:堀井 亜生先生の見解
長生きをするとやはり『老後の資金』という問題が頭をよぎると思います。
会社勤めをしている一般的な家庭の経済状況で考えた場合、定年後の退職金は家のローンの完済に充てられるので、
・ローンの無い家
・多くない貯金
・毎月振り込まれる年金
で老後を暮らしていく必要があるのですが、これだけで残りの約40年間を暮らすのは少し心もとないですよね。
そんな問題を解決するために最近注目を浴びているサービスが、自宅を担保に設定してお金を借りる『リバースモーゲージ』というサービスになります。
このリバースモーゲージは自治体や銀行などが行っているサービスで、持ち家の価値の範囲内であれば金額を自由に借りる事が出来ます。
例えば持ち家の価値が2000万円だった場合、
「今月は生活費が少し足りないから10万円借りよう」
「来月に高額な物を買うから500万円借りておこう」
といった感じで最大2000万円まで借りられます。
借りた分のお金は余裕がある時に返済しても良いし、返済をしなくても亡くなった時に持ち家を売却する事で支払われるので問題はありません。
しかし、家の価値が急下落した際は一括返済を求められたり、後から子どもたちが住めないというデメリットもあるので利用する際は注意が必要です。
リバースモーゲージの問題点が詳しく気になる方は下の『開く』をどうぞ
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リバースモーゲージの問題点
【1】債務者の長生きリスク
通常、リバースモーゲージは債務者である年配者の死亡後に不動産を売却して債務回収することを予定していますが、予定どおりにならない場合があります。
銀行や自治体は、何十年も債務者の死亡を待ってくれるわけではありません。債務額が不動産の評価額を超えてしまい、担保割れする可能性があるためです。
そこで、たとえば20年など、リバースモーゲージには契約期間が定められているケースがあります。そのうえで、契約期間を超えて債務者が長生きした場合に問題が生じます。債権者側は、利息を含めた債務を一括で返済するように求めますが、高齢者である債務者には非常に難しいでしょう。返済できない場合は、債務回収のために抵当権が実行され、債務者は家を失うことになります。さらに、それまで受取っていた融資が停止され、生活費も確保できなくなる事態が発生しかねません。
ただし、リバースモーゲージの融資期間を「終身」としている自治体や金融機関もあります。【2】評価額の低下リスク
リバースモーゲージ契約時の不動産価額に応じて、その後一定期間受取れる融資額が決められます。しかし、リバースモーゲージ契約期間中に不動産市場が低迷するなどして不動産評価額が下がれば、担保割れの危険が生じます。
債務回収の元手は不動産のみのため、債権者である金融機関や自治体は融資額を少なくしたり、場合によっては融資を停止したりするかもしれません。【3】「土地」に対する融資である
日本では不動産評価額のうち、「建物」部分はあまり評価されず、大部分は「土地」に準じて不動産評価額が決められます。そのため、リバースモーゲージは一軒家を自宅としている人が主な対象者となり、マンション住まいの場合は条件が厳しく設定されていることが多いようです。【4】家族の理解を得にくい
リバースモーゲージは、債務者死亡後の自宅売却を前提としているため、自宅を子どもや孫に残すという日本の文化には合わない面があります。そのため、家族の理解を得にくいという問題点もあげられます。
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周りから尊敬されると認知症の症状が軽くなる

▼生物学評論家:池田 清彦先生の見解
年を取って一番怖いのはやはり『認知症になること』だと思いますが、周りから尊敬をされていると認知症の症状が軽くなる傾向があります。
お年寄りを大切にする傾向がある沖縄で行われた認知症の調査では、
調査が行われた地域:沖縄県の佐敷村(現・南城市)
対象年齢:65歳以上
認知症患者の割合:約4%
周辺症状が出ていた人:0人
といったデータが出ており、ほぼ同時期に同じ条件で行われた東京での調査を見てみると、
周辺症状が出ていた人:約5割
夜間せん妄が見られた人:約2割
となっているため、尊敬の態度が認知症の症状に影響を与えているという事がデータから見て分かります。
尊敬されると心が穏やかになるため症状が減り、介護も楽になるので自分の親やおじいちゃんおばあちゃんは尊敬した方が良いと言えるでしょう。
認知症になりにくい人に共通する考えグセがある

▼心理評論家:植木 理恵先生の見解
・「私はこれまで何をしてもらったかな」
・「私ってあと何をして返してないかな」
・「あの人にまだこの事を謝ってないな」
これらのように『自分にはする事がまだある!』といった考えグセ持つ人は認知症になりにくい傾向があります。
ちなみに世の中に対する怒りや批判を強く持つ人たちにも同じような傾向が見られます。
つまり、逆を返せば『周りの事に無関心で残りの人生を傍観者のように過ごしてしまう』と認知症になる恐れが高まるという訳ですね。
認知症対策の究極の予防はもう一度人生をすること

▼脳科学評論家:澤口 俊之先生の見解
認知症の究極の予防法はもう一度人生をすることです。
具体的に言えば『孫の世話をすること』ですね。
自分の遺伝子が4分の1入っている孫の世話をすることは、もう一度自分の人生を繰り返すという意味合いを持ちます。
もし孫を育てることが出来ない人は、
・パートナーを作る
・犬などのペットを飼う
などでも同様の効果が期待出来るでしょう。
老化の始まりは身長が縮むことから始まる

▼老化研究評論家:熊谷 修先生の見解
身長が縮んでいくのが老化の始まりと言われており、老化の速度は身長に現れます。
これは骨が縮むことが原因となるのですが、骨の中でもたんぱく質が多い『背骨』から先に縮み始めます。
傾向としては平均年齢70~80歳の10年間で、
女性:約3cm
男性:約2cm
ほど身長が縮みます。
老化速度を遅らせるのに効果的な食べ物は肉と牛乳

▼老化研究評論家:熊谷 修先生の見解
①脂身が入った肉
肉を摂取すると骨と筋肉が作られやすくなります。
コレステロールの摂取が不足すると身体の虚弱化につながってしまうので、60歳近くになったら脂身のある肉を摂取するように心がけた方が良いでしょう。
②牛乳・乳製品
高齢者 約1000名を20年に渡って追跡調査していますが、牛乳や乳製品を摂取する習慣のある高齢者は長生きをする傾向が見られます。
また、年を取ってくると認知機能の低下を招く『ホモシステイン』という物質が体に溜まりやすくなるのですが、この物質の排泄を促すビタミンB12が牛乳や乳製品には豊富に含まれているので、牛乳や乳製品をあまり摂取しない人は摂取するように心がけた方が良いでしょう。
老化予防には社交ダンスや乗馬が効果的

▼脳科学評論家:澤口 俊之先生の見解
最近の研究ではダンスが老化予防に一番効果的だと言われています。
その中でも社交ダンスが特にオススメで、運動をするだけでなく社会関係も絡んでくるため老化予防にはピッタリだと言えるでしょう。
あと、乗馬をするのも老化予防には効果があります。
▼医療情報評論家:石見 陽先生による補足
体に振動を与える運動は老化予防にとても効果的です。
50歳を過ぎると筋量は10年ごとに8%ずつ減少していく傾向があるのですが、乗馬中の振動が筋肉を刺激してくれるので筋量をしっかりと維持することが出来ます。
ちなみに、かかとが振動を受けると『オステオカルシン』というホルモンが分泌されて記憶力のアップにも繋がります。
オステオカルシンは、血糖値を下げる働きがあるため、糖尿病やメタボ予防、動脈硬化を防ぐほか、脳にも働きかけるため、認知症の予防など、多くの事例が報告されています。
さらに、コラーゲン生成もサポートするため、ハリのある美肌づくりにも役立ちます。
美と健康に欠かせないスーパーホルモンなのです。引用:介護ポストセブン
歩くスピードが速い人は健康寿命が長い

▼医療情報評論家:石見 陽先生の見解
歩くスピードが速い人は健康寿命が長いと言われています。
アメリカで行われた研究でとても興味深いことがわかりました。
約34,000人を21年間追いかけて、膨大なデータを分析した結果、歩行スピードと生存率には深い関係があることが発表されました(The Journal of the American Medical Association 2011より)。
歩行スピードが速い人ほど、高齢になっても生存率が高かったのです。
私たちの体には、常に全身に血液が流れていますが、その血液を回すモーター役は、言わずもがな心臓。全身を巡った血液は再び心臓に戻るわけですが、前回、ウォーキング時はエネルギーが3倍必要だと言いましたね。
エネルギーを多く消費するということは、心臓に戻っていく血液も安静時よりたくさん必要だということ。だとすれば、血液をまわすモーター(心臓)が丈夫じゃないと、多くの血液を戻せないでしょう。
逆に言えば、ウォーキング時は、安静時に比べてモーターの活動も盛んになるので、心臓が鍛えられているとも言えるのです。もちろん歩行スピードに関しても、速く歩けば、その分心臓にかかる負荷も大きくなり、心臓に返っていく血液も増えます。
結果、ゆっくり歩くよりも心臓は鍛えられます。どんなに外見がピカピカの車だって、モーターが弱ったら、動かなくなってしまいます。
人間も同じ。いつまでも丈夫に動くよう、モーターをチューニングする作業が歩くことだったり、走ったりということなんです。心臓にある程度の負荷がかかる速い歩行は、心臓を鍛えるだけじゃなく、血圧を下げる、という効用もあります。
心臓が早く打てば、血液をたくさん回さなくてはならないので、運動中血圧が高くなってしまう。そうなると、自浄作用が働いて、心臓自らが血圧を下げるホルモン(心房性ナトリウム利尿ペプチド)を出し、このホルモンがガンの浸潤や転移の予防になると言われています。
まさに、ウォーキングは体にとっていいことづくし! ウォーキングに出かけるとき、”心臓鍛えなくっちゃ”と考えれば、簡単にやめられないはず。階段を見たら”ありがたいわー”って拝むくらいでないとね(笑)。
からだがしんどくない程度の早歩きを、今日から意識してみるといいでしょう
年を取ってからは1人遊びを身につけた方が良い

▼心理評論家:植木 理恵先生の見解
若いうちはスポーツをしたり、レジャーに行って遊んだりということが出来ますが、年を取ると体が思うように動かないので集まって遊ぶような事が難しくなります。
なので、年を取った時にまずやらなければならない事は『精神世界の中で一人で遊ぶ術を身につけること』です。
読書やマンガ、美術、映画、ゲームなど『これをやる時は一人でも幸せ』と思えるモノを作っておくことで、機嫌の良いお年寄りのまま年を取っていくことが出来るのです。
ドライブスルー形式の葬儀場が登場した

▼マーケティング評論家:牛窪 恵先生の見解
長野県に昨年の12月オープンした葬儀場となりますが、
①窓口で渡されるタブレット端末に名前を記入
②香典を渡す
③喪主がTVモニターで来訪を確認
というドライブスルー形式の葬儀場が登場しました。
高齢で降車が難しいという人でも車に乗ったまま参列が出来るので、日本の高齢化に伴った新しいサービスなのではないかと思います。