ペンギンは海のハンター?水中での意外な生態や驚異の潜水能力とは

よちよち歩きで可愛らしい姿が印象的な動物『ペンギン』

陸上におけるペンギンは歩くスピードが遅く、動きもゆっくりしているので普段の姿からは捕食者としての雰囲気は全く感じられませんよね。

水中へ潜っても「あの動きの遅さで本当に魚を捕まえられるのか?」と疑問に思ってしまいたくなりますが、水中でのペンギンは陸上とは全くの別人。

生活の場を空から海に変えたペンギンたちは地上ではなく水中で真の力を発揮する道を選んだようです。

水中で生きる事を決めたペンギンたちは進化の過程で一体どんな能力を身につけたのでしょうか?

という訳で、今回は水中におけるペンギンの生態について詳しく調べてみたいと思います。

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水中を泳ぐ様子


出典:https://goo.gl/RTthLD

百聞は一見に如かず。まずは生態について語る前に水中を自由に泳ぎ回っているペンギンたちの姿をご覧ください。

↓水中を泳ぎ回っている様子がこちら(3:40辺りが特に激しいです)

まるで弾丸のような速さですね!私たちが見慣れている陸上のペンギンとは動きが全く違います。

ちなみに魚を追い回している動画もあったのでそちらもどうぞ!

↓ペンギン目線での様子(酔いやすい人は閲覧注意です!)

 

↓周りから見た時の様子

こんな風に生きた魚を追いかける様子はテレビや水族館ではあまり見られないので、大海原で狩りをするペンギンの姿はなかなか新鮮ですよね!

 

水中に特化した身体

骨密度が高い

空を飛ばないので忘れてしまいそうになりますがペンギンはれっきとした鳥類の一種。

通常であれば空を飛び回るために体重を少しでも軽くしようと骨密度を低くするような進化を遂げるはずです。

しかし、ペンギンの場合はその逆で他の鳥類に比べると骨密度が高くズッシリとした重量感があります。

「魚をたくさん食べるからカルシウム豊富で骨太になったのか?」

と思ってしまいそうですが、これは海に潜るためにペンギンが遂げた進化の1つで、骨をわざと重くして浮力による影響を少なくするためではないかと言われています。

一枚岩のような翼

ペンギンは水中を弾丸のような速さで泳ぎ回りますが、それだけの推進力を生み出す秘密がペンギンの持つ両腕の翼に隠されています。

この両腕の翼は薄くてペラペラしているような見た目をしていますが、実はこの中には大きくて硬い骨が一枚岩のように入っています。

この広くてガッチリとした翼で水をかくと大きな推進力が発生するので、あれだけのスピードで水中を泳ぎ回ることが出来るという訳なんですね。

ちなみに硬い骨が入っているだけあって翼で殴られるとかなり痛いです。

コウテイペンギンみたいな体の大きい種類にこの翼で殴られたら骨折するほどの威力があるのだとか。

温厚な見た目ですが凶暴な一面もあるので、もしペンギンを怒らせるようなことがあったら大変なことになるかもしれませんね…

硬く密集した羽毛

ペンギンの皮膚は一見するとツルツルとした見た目をしているので羽毛なんか生えていないように見えるのですが、実はペンギンの表面には他の鳥の2倍以上の羽毛が隙間なくびっしりと生えています。

このペンギンの羽毛は短くて硬いのですが、状況に応じて寝かせたり立たせることが出来るので温度調節をすることが可能です。

羽毛の温度調節機能…
寒い時:毛を寝かせて外気と皮膚の間に空気を取り込み、寒さをシャットアウトする(断熱効果)

暑い時:毛を立たせて取り込んでいる空気を放出し、風通しを良くする(冷却効果)

なので、ペンギンたちは羽毛を寝かせて空気を蓄えることで南極の冷たい風や水温にも耐えることが出来るという訳なんですね。

ちなみにこの機能ですが、温度調節をするだけでなくペンギンが水中を速く泳ぐ秘密の1つでもあるんです。

実は羽毛の中に溜め込んだ空気を放出させることで羽毛表面の摩擦抵抗が無くなり、泳ぐスピードを一気に2~3倍加速させることが出来ます。

さきほど動画でペンギンたちが泳いでる姿を見たと思いますが、ペンギンたちの後ろに気泡が生まれていたのは羽毛の中にある気泡を大量に放出して一気に加速させていたからなのです。

流線型のフォルム

ラグビーボールのような体型で「どこがウエストだ?」と言いたくなりそうな身体をしているペンギンですが、意外とこの体型は速く泳ぐのに適した体となります。

この流線型のフォルムが水の抵抗をかなり抑えてくれるので、陸上では邪魔で歩きにくい体だとしても水中ではスイスイと泳ぐことが出来るのです。

しかし、この体型を手に入れるために失ったものもあります。

みなさんはどの部分になるか分かりますか?

実は『足』の部分になります。

ペンギンはもともと長い足を持っているのですが、流線型のフォルムを手に入れるためにわざと折りたたんで体の中に入れ込んでいます。

外見はまっすぐに立っているように見えますが、実は常に膝を曲げて中腰のような姿勢で歩いているという訳なんです。

出典:https://goo.gl/6ejtoA

ペンギンの象徴とも言える『よちよち歩き』は水中で素早く泳げるようになるために支払った代償なのかもしれませんね…

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驚異の潜水能力


出典:https://goo.gl/foQM5M

潜る深さは○○○m以上

ペンギンの種類によって潜れる深さは様々ですが、どのペンギンにもある程度の深さまで潜れる潜水能力が備わっています。

その中で計測上もっとも深く潜った記録がコウテイペンギンの計測記録で、その深さはなんと564m!

素潜りのスペシャリスト集団である海女さんたちでも30m潜ればすごい方なのに、魚類でなく鳥類のペンギンがここまで深く潜れるなんて驚きですよね!

ちなみに、光が届かない深海まで潜ってペンギンが何をしているのかは現在の科学でも未だ解明されていません。何のために深く潜るのか今でも謎なんです。

魚を追いかけるのに夢中になってて気付いたら564mまで来ちゃった…なんてことはまさか無いでしょうからね(笑)

肺呼吸なのに長く潜れる

ペンギンも人間と同じように肺で呼吸をする生き物なので深く潜るためには息を長く止める必要があります。

ペンギンには長い間息を止めるための様々な機能が備わっているので長時間呼吸をしなくても大丈夫なのですが、その息を止める時間の長さが驚異的。

人間が息を我慢した場合30~60秒程度で限界を迎えますが、ペンギンはなんと最高で27分間息を止めることが出来たそうです…恐ろしいタイムですね。

ギネスの世界記録で22分22秒の間息を止めることが出来たという超人的な人もいるみたいですが、じっと動かずに22分息を止める人間とエサを探し回って27分息を止めるペンギンを比べればその差は歴然ですね。

でも、どうやったらそこまで長く潜れていられるのでしょうか。

あの体のどこにその秘密が隠されているのか気になりますが、実はペンギンが深く潜れる秘密はペンギンの血液と筋肉、あと生まれつき備わっている体温の調節機能に理由が隠されています。

ペンギンが深く潜れる秘密…
▼筋肉と血液に多くの酸素を貯められる
人間も筋肉や血液に酸素を貯める事が出来るのですが、ペンギンは人間が貯める量の約3倍多く貯める事が出来ます。

人間と違ってかなりの酸素量を蓄えた状態で水中に潜ることが出来るので、長い時間水の中で息を止めることが出来るのです。

▼体温を意図的に下げることが出来る
実は体で熱を作り出す時にも酸素が使われます。そのため高い体温を維持しようとすると必然的に多くの酸素が必要となります。

南極の冷たい水の中で高い体温を維持しようとすれば更に大量の酸素が必要になってくるのですが、それを避けるためにペンギンは自分の体温をグッと下げて冷たい水中でも無駄に酸素を消費しないように工夫をしているのです。

ちなみに564mまで潜ったり27分間息を止めたりと驚異的な記録を叩き出しているペンギンですが、あくまでこの記録はペンギンの生態を観察している上でたまたま測定出来た結果となります。

「今から測定するから協力して!」とペンギンにお願いをして測定させてもらった結果ではないので、ペンギンが全力を出したらきっとこれを上回る結果になるでしょう。

ペンギンが本気を出したら一体どんな記録が出るのか…その結果はペンギンたちにしか分からないのです。

 

まとめ


出典:https://goo.gl/uiKeMk

今回のまとめ…

・ペンギンの骨は密度が高くて重い

・翼には頑丈な骨が入っていて泳ぐ時に大きな推進力を生みだす

・表面の羽毛には温度を調節する機能が付いている

・ペンギンの体型は泳ぐ時に効果を発揮する

・ペンギンは深海まで潜ることが出来る

・体の様々な機能を使って長時間潜り続けることが出来る

非常に興味深いペンギンの生態でしたが、今回紹介させていただいた水中での生態はあくまでほんの一部。

地上に住む人間が確認できた範囲なので、ペンギンに秘められた生態はまだまだたくさんあると思います。

生涯の7割を水中で過ごすペンギンの生態を人類が全て解き明かすにはまだまだ時間がかかるかもしれませんね。

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